オーレリアン
滋賀県出身の今森光彦さん、写真家としても有名だが 現在県内に1000坪の地を手に入れ そこをオーレリアンの森として素敵なアトリエも設け 様々な自然とともに暮らしておられる。
オーレリアンとは、蝶を愛する人々のことを意味するそうで 幼少期から蝶を愛でてきた今森さんが名付けた由来。
6月末から開催されていたが 4日ようやく行ってきた。
写真はどれも素晴らしく 昆虫や花をアップししたもの、蛙が水から顔を出しているものなどどれも素晴らしいが 朝日や夕日を浴びた棚田、広大な雑木林などの風景写真は季節を問わずすばらしくて 「わ~」などと思わず声が出た。撮影場所も素晴らしいところを選んでおられるが アングルがお見事!!
外国で里山に触れ感動していた今森さんはある時 自分が育った滋賀県に里山があることに気付き 移り住んだ。荒れ果てた土地には5万本もの竹があったが家族やボランティアとともに 2年かけて開墾したそう。
現在は70種ほどの蝶が住んでいるのだとか。今森さんは「昆虫を増やすことは農業環境を守ることにつながる、生物多様性があってそこには多くの昆虫がいる、程よく植物を収穫して畔の草を刈ったり雑木林を枝打ちする、そうすることによって農地が生き物の楽園になる」このように話している。
今森光彦 里山いきものがたり~オーレリアンの庭から | 連載コラム | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス
ラジオ深夜便で話しておられるのを聞いたことがあるが 小学生たちに蝶の教室を開催して 森の中で自然を楽しんでもらったりもしているらしい。
いくつかビデオを5分から7分くらいの見られるようにしてあり どうしてもそこに立ち止まってしまう。職員さんが「あまりかたまらないように・・・隣の人と近寄らないように・・」などと書いたプラカードを持って立っておられた。
私が今森さんを知ったのは 切り絵作品。蝶や鳥、花などすごく細かい切り絵がすてきで関心を持った。 切り絵のやり方のビデオもあった。私が以前習っていた切り絵とは違い 下絵にトレーシングペーパーを当て鉛筆でなぞり 色紙をホチキスで止めてその形に切って組み合わせる。ビデオでは椿の花一輪の説明だったが 大きな額に入っている切り絵作品の中にはものすごく細かい作品もあった。マンサクの細かい花びらを花粉とともに張り付けているのなどは 切るのももちろん大変だけれど それを糊付けするのも きれいに仕上げようとしたら大変だろうと思う。
最後のビデオでは 琵琶湖とご自分の関係について話されていた。ある時まで琵琶湖を写真に収めようとは思わなかったそう、あまりにも身近過ぎて あって当たり前のように思ってしまっていた・・・と。でもある時水は森と大いに関係あると気づき そして明治生まれのおばあさんのことを思い出したとか。
おばあさんは 琵琶湖とともに生きてきて水の音も「浜に打ち寄せる音」「岩にあたる音」「ヨシの群生にあたる音」などの話をしてくれたことを思い出したとか。それと 一人の漁師との出会い、 4,5歳のころかいだ匂いと同じ匂いがして 自然とともに生きておられることを実感し、それがきっかけで 琵琶湖にもカメラをむけるようになった。水と森との関係の深さをより多く実感されたそうです。
ご自分の森で収穫するものは渋柿、ふきのとう,カンゾウなどはもちろん いろいろ工夫して食用としておられるそう。かりんも輪切りにして天日でよくよく乾燥し、瓶に入れて保存してお茶にするとよいそう。 去年我が家のかりんはたくさん収穫できたが 今年は実がついていない、今度たくさん採れたら 是非お茶にしてみたい。
たくさんのアジサイの花やアカンサスなども素敵なリースに仕上がっていた。
図書館でこの「今森光彦展」の割引券をもらっていた(1,000円を900円に)入館の時にそれを出すと「調査をさせていただいているのでどこで手に入れたか教えてください」などと言われた。なるほど どういう場所に置いたら効率よいか?ということを調べているらしい。
この美術館には常設展として平山郁夫さんの作品がある。初めにそこを見てから特別展に回るようなコースになっている。
これまで何回か平山郁夫さんの作品見たことがある。 今回あらためて アフガニスタンのシルクロード砂漠の絵を見て 平山さんが訪れた頃のアフガニスタンは こんな平和だったの?という思いになった。昭和40年代らしい。
コメント
コメントを投稿