原発ゼロ


2011.3.11の東日本大震災の時の福島第一原子力発電所の事故以来、 原発の恐ろしさを実感していて 今後の世の中で一番の心配は 原子力発電ではないかと思っていて この本を予約し、借りることができたので読んでみた。


う~ん 難しかった~~ 

大震災当時首相だった管(かん)直人氏の作

ふだん軽い小説ばかり読んでいるのでなかなか頭に入って来なくて メモ用紙を用意してところどころ 書き留めておいて 読み進めた。

通常の火災や爆発などの事故では10年たてば ある程度がれきは撤去され、爆発物も取り除かれ 装置のあった敷地は更地になり 新しく施設などができるだろう。

原発事故の場合、その本体はその場所に残り 更地に戻すことはできず 今後跡地をどうするかの計画を立てることすらできない。土地だけではなく周辺に住んでいた人々は従来の住んでいた場所に帰ることができない。その人々にとって何とつらい選択を迫られていることか…これがほかの事故とは違う放射能の怖さだと思う。

比較するのが適切ではないのかもしれないが 阪神淡路大震災も衝撃的な事故だったが 数年たった神戸を訪れた時には 復興の速さにびっくりした記憶がある。亡くなった大勢の人にとっては復興等という言葉を使ってもらいたくないのかもしれないが 少なくともこわれた高速道路や建物は 地震の名残というものは感じられなかった。


それに引き換え、福島は「故郷を奪われた」人々は二度と同じ地に住むことはできないでいる。すべて放射能のせいで・・・言葉には言い表すことができないほどのつらいことではないだろうか。


管氏によると

◎ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)など再生可能エネルギーを活用することで日       本に必要な電力は100㌫供給可能

◎原発ゼロでもCO2を削減し、全電力をまかなえる

◎原発は運転開始から40年が過ぎたら運転を停止し、廃炉にする

◎日本の原発をゼロにすることを退任後の政治活動の中心にするということを決意

これらのことをこの中で主張している。


ただ、「経産省は再生可能エネルギー発電があまりに普及すると原発の存在理由がなくなると考えているらしく いろいろ画策している」ことと 「40年が過ぎても例外として20年を超えない延長が認められ 高浜原発(46年)が再稼働されようとしている」

このような高いハードルもありそうだが 東芝や日立なども採算が合わないなどから原発事業から撤退したことなど 考えると 少しずつでも ゼロにむかって行っていると 信じたい。


チェルノブイリ原発事故の現場にも行ったこと、 ドイツのメルケル首相があの事故後すぐに原発すべて廃止を決めた、ことなど もっとたくさんのことが書かれていて理解できなかった部分もたくさんあるが 苦労して読んで少しは日本の現状がこれまでよりちょっとだけだけれどわかった。


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