心に流れる曲
北の町の小さなオルゴール店。この店主がお客様の心に流れている曲を耳に感じ オリジナルなオルゴールを作成してくれる。
7つの短編集。
子どものころ、オルゴールがほしくてたまらなかった。自分は音楽的センスがあまりないので ただただ、夢がある音のように聞こえるオルゴールはあこがれだった。巻いたねじが終わりころになるとゆっくりになるのも かえって楽しかった。
思い出に寄り添う曲を店主が聞き取り それをオルゴールにしてくれる、なんて素敵なのだろう。ひょっとしたら自分では忘れているかもしれない過去の楽しい思い出を曲にしてくれて 自分が若返ったりして・・・・どの話もさっと読み進むことができ ポッと心が温かくなるような話ばかりだった。
必ずしも音楽そのものに思い入れがあるということではなく 人生で大事な場面にたまたま流れていた曲が心に残る曲になっている場合もある そういうことらしい。
最後の話子どもがいない老夫婦の話が特によかった。
先月この作家さんの『ふたり姉妹』を読んで 探して借りてきた本。短編集はあまり好きではないがこの本は 読んでよかった~と思える本だった。
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