技術と根気
新聞の催し物欄に近隣の二か所の図書館に展示されている作品に興味があったので 見に行ってみた。
まず隣のMY市
「染色」と書いてあったが どのような作品かは知らずに見せてもらいに・・・
作者ご本人がおられたのでちょっと聞いてみた。私と同年齢くらいのすらっとした方で黒いレースのドレスを着ておられ、素敵な人。糸を染色し,機で織って仕上げているのだそう。「一日にこれくらいしか織れません」と手で示してくれたのは30cm弱。「今、暇だから・・・」と。
そばにいたやはり見に来ていた同年齢の女性、「暇だからできるっているものじゃない、根気がいるねーーー」と感心しておられた。根気だけでもできないよねー
全体の中でこの色が特に気に入った。 残念ながら画像にすると実際の色とは少し違って見える。 |
この色もありふれた柄のようで 横に細い線が入っている部分がポイントになっていて素敵 |
あと4,5枚の着物が飾ってあった。
草木染では この前列左から2番目の色はあまり見たことがない。聞いてみたらこれは「サボテンに着くカイガラムシで染めた!!」とのこと。帰宅後ネットで調べたら 確かにカイガラムシで染めた布はこのような色をしていた。
どの色も化学染料とは違って 「い~い色!!」
ネクタイのこんなタペストリーも…とにかく手仕事が好きな人なのでしょうね。
そして今日、RY町の図書館へ。「布絵本の展示」となっていた。県庁所在地OT市のグループの名前が書いてあったので 「どうしてそこでの展示じゃなく こんな外れで?」と 思った。初めて行く場所なのでカーナビを頼りに雨の中 出かけてきた。でも 見に来て本当に良かった、と思った。ものすごくたくさんの作品。
いわゆる布絵本と聞いてイメージする絵本は20冊くらいあったかな。それもたとえば「ぐりとぐら」の絵本そのものではなくて「あいうえお」が学べるように 独自のストーリーで50音を布絵にしてあった。マジックテープやスナップを使用して外したりつけたりできるようにしてある。「アンパンマン」では 色の名前を意識できるように・・・数を認識できるように「5」なら5個のものを絵本にしてあるものも・・・。熊が冬眠することを物語にしたものは家があって家の玄関には封筒がはってあって・・家のドアを開けると中に寝る準備をしているクマがいるし 封筒の中を開けると「おやすみ」の文字が見えるように・・・
そして滋賀県の「近江八景」の作品はタペストリー風に仕上げてあったし OT市のある地域に伝わるカルタの作品は元の絵をそこに展示してあり それをもとにデザインしてあった。ことわざカルタの作品は(たとえば「か」ならかわいい子には旅をさせよ 「さ」なら三人寄ればもんじゅのちえ)などなど。
童謡も「あ」から始まって50音すべての歌を独自のデザインでカルタに仕上げた作品(例えば「あ」なら あかいべべ着たかわいい金魚 「ひ」なら ヒヨコがねお庭で・・・)などなど。
ガラスケースには お弁当(たとえば 幕の内弁当 お寿司弁当 など)とか ショートケーキ(いちごがたくさんのっていて 生クリームも絞り袋からだしたそのままの形で・・)など 恥ずかしながら思わずよだれが出そうになるほど おいしそうで・・・
その他さいころ型にモビールにして そこには6面に「あ」なら「あ」のつくものいろいろと「あ」の字を・・・・ というように。
朝早い時間だったので 私以外にはたった一人しか見学者がいなかったが そのうち立派なカメラを持った男性が来て 図書館長が対応していた。新聞社からかしら?それともテレビ局?
「このグループは 結成してから来年で40年になる」「OT市とKS市の12人(?だったと思う)のグループ」「見てください、すごいですよ~すべてにこんなしかけがしてあるんです」とファスナーなど外して説明をしていた。
どれもとにかくすごく丁寧に作ってあり 細かいところもきれいに仕上げていて感心した。本の一部に虹が出ている場面があったが 虹の7色すべてきれいな刺繍糸でステッチしてあった。
残念ながら撮影は歓迎されていないようなので 私自身忘れないようにあれこれ記している。
布絵本をページごとにめくってみたが あまり汚れていないし、これらはどういう場面で使われているのだろう?? 子供だけではなく 老人施設などに置いてお年寄りに見てもらったらきっと喜ばれること間違いなし、だと思う。
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